自然はそのままで美しい。
子どもの頃、自然いっぱいの所で育ちました。
小学校の時、近くに高速道路ができるので山の木が切られていくのに怒っていました。
今はちょっとスレた大人になり、高速ができるから仕方なかったんだと思うようになりましたが、精神的に落ち込むようになると、自然の美しさが余計に感じられます。
自分が動けない分、動かない自然たちが目に入るからでしょうか。何があっても寡黙に生きようとしているひたむきさに励まれるから?
とにかく、じっと見ていると綺麗だな〜と思うのです。
だから私は切り花や花束もきれいとは思うけど、今咲いている花、今立っている木の方に魅力を感じます。誰かに飾りたてられなくても、そのままで美しい。
このあいだ行ったikiterasu という展示会には、自然美がたくさん見られました。生きているものが、さらに美しく展示されてありましま。
苔をLEDで照らしながら美しく育てていく、Mosslight®︎(モスライト)を開発した内野さんという方が気さくに声をかけてくださり、そのテラリウムの中で何年もかけて苔が育っていくそうです。
「僕らがいじるよりも、彼らが自然に育っていくのが1番きれいになっていく」
という言葉が深いな〜と思いました。
花や種子をアクリルキューブに封入した、sola cubeもきれいだった。
「ただ生きぬくためだけに削ぎ落とされたその規則的でストイックなフォルムは、自然が生み出した究極の機能美と言えるでしょう」
という言葉が添えてあった。
道端に咲いている、落ちている花や果実や種子はあまり気にも留めないけれど、こうした表現を加えると、こんなに美しかったのかと、思い知らされる。そういう美しさに気付いている作家さんたちから、教えてもらった。