「だめ!」の威力
「だ」や「で」というD音から始まる言葉は、会話や意欲にブレーキを掛けてしまうらしい。「だって」や「でも」など。私がつい子どもに言ってしまう「だめ!」もそうだな。
しかし、流行語になった「そだねー」は、「だ」を真ん中に入れることによってメンバーの意思を受け止めていくという効果になるそうで、チームプレーにぴったりだという。
これは、『ことばのトリセツ』という黒川伊保子さんという方の書いた本から知った。
この方は、たまたま見た「徹子の部屋」に出演していて、面白そうな研究をしているんだなと思って、本をいつか読みたいと思っていた。
本を手に取ってパラパラ見ると、小さい文字がいっぱい。薄い新書だが読む前からくじけそうになった。まだあんまり難しい本は読む気になれない。漫画や絵本を読んでいた方が気が楽。
とりあえず最初の方だけでもと思って読むと、理系で言葉から受ける感覚を数値化してシステムをつくっている方のイメージとは違う、とても感性豊かで、ささやかなことに感動したり、美しさを感じたりする方なんだな〜と思えて、読み進めていけた。
ただ言葉の研究結果を並べただけの本なら読めなかったが、この方のことばに対する感性に引き込まれていって、最後まで読んでしまった。
私は前から言葉というのには興味を持っていたが、また新しい面白さがあることを教えてもらって、ちょっとワクワクした。
黒川さんの他の本も読んでみたい。
特に『夫のトリセツ』『妻のトリセツ』。