なーんにも無くなってから、わかる事。
私は、食べることが大好きだった。
でも、心の調子を崩して、食べたいものがなくなってしまった。なんとか、食べられるものを探してお腹に入れる日々。
食べられないのに料理ができるわけがない。
あぶらっこいものやにおいが気持ち悪い。
料理のできない主婦って…と罪悪感が湧く。
他にも、何をする気力もない。何ができるか、何が得意か、何が好きか、わからなくなって、そして、わたしには何もないことに気付いた。
何もなくても、いいんだと思えるまで、だいぶ時間がかかった。
今は、何もなくても、何か本当にささやかなことでも「いいなぁ」と思えることに喜びを感じる。
だんだん、「今日はこれがたべたいなぁ」と思い浮かぶ日も出てきた。
そして食べたいものを食べられるしあわせも、味わえたりする。
ブロガーさんに教えてもらったキムタクのドラマ「グランメゾン東京」を何度も見返す。
読む漫画も『ザ・シェフ』。
原作も大好きな「きのう何食べた?」のドラマも見ている。
食べ物関係ばっかり…
やっぱり私は、食い意地が張っている。
それが、私らしさなんだと思えた。
食欲の回復から、心も回復してきた事を知る。
何もなくなってから、わかることもあるんだ…
というより、なくなったのではなく、一時的に見えなくなっただけ。
私の、あなたの本質はちゃんとある。