ものがたり
人は命を終えることで、人生が完結する。あの人の人生はこうだった、など人はいろいろと言う。あんなに元気だった人も、いなくなってしまう。酷だと思うことも多い。自分の人生も、大したことないと思ったりする。
けれども人生を「ものがたり」としてとらえてみると、私の感性が動き出した。
私は本が好きで、どんな話が出てくるのか、ワクワクしてページをめくっていく。
それと同じで、その人の人生というものがたりは、いろんなきらめきが含まれていると思う。
壮大なドラマでなくとも、一瞬の感動でいい。優しくしてもらったこと。子どもの可愛い仕草を見たこと。空がきれいだったこと。
他人にはわからなくても、すごい業績を残せなくても、その人が出会ったきらめきがある。
それが、ものがたりだ。優劣なんてない。人生の長さも関係ないのかもしれない。
大したことない、それでいいの。
今を生きる一瞬の喜びが、自分だけの「ものがたり」なんだから。