HSPをケアする

子育て中のHSP、しんどいです。敏感な人の居場所。

前向きってどっち向き?

前にも書いた、人工知能研究者で脳科学コメンテーターの黒川伊保子さんの本をまた読んだ。こんどは、『前向きに生きるなんてばかばかしい 脳科学で心のコリをほぐす本』。

 

少しタイトルはとがっているが、私はこの方の文章が好きだ。さっぱりしていて、わかりやすくて、ご本人の人柄がよく出ている。子どものころから言葉の「語感」に着目していたとあって、自分の言葉で書いている感じがする。

 

「前向きってどっち向き?」というのは、この本の見出しにあった。

この本は、誰もが憧れる理想像を追い求めるのは危険と警告する。

「本当」の素敵な自分に会いたくて、素敵な努力を重ねていることが、自分をドツボに追い込んでいないだろうかと。

そうなると、人生はただ過酷なばかりになってしまう…と。

 

「脳は、この宇宙にたった一つの装置である。脳の配線構造は、遺伝子の妙と経験知が作り出す。この宇宙で、後にも先にもたった一つの装置として、私たちの脳は、ここにある。自分の脳にしか見えないもの、自分の脳にしか感じられないもの、自分の脳にしか紡ぎだせないことば、自分の脳にしか表現できないこと。それらが見つかれば、ここにいる価値が絶対にある。」

 

この文章の「脳」を「心」に読み替えてもいい感じがしたが、心はすなわち脳であり、それが唯一無二の私たち一人一人を作っているんだね。

 

黒川さんの言う「自分を生きる力」は、誰もが幼い頃にはふんだんに持っていたはずの力で、誰でも思い出せるんだって。

 

私もそうしていきたいなぁ。